2008年6月3日火曜日

卒業式その1 突然の遭遇

午後、別の建物の図書館へ向かっている最中、メモリアル・チャーチの鐘がキャンパス内に鳴り響いていた。

とりあえず、ざわめいているハーバード・ヤードへ向かうと、メモリアル・チャーチの付近に沢山の人だかりがあった。「なんだろう?」と思い、野次馬的にそちらへ向かっていくと、真黒のガウン(ドレス)と角帽(?)をまとった卒業生らしき人たちが、メモリアル・チャーチから続々と出てきた。

「えっ?卒業式って5日では?」と思い、周囲の人に聞いてみると、「今日は、ハーバード・カレッジ(学部生)の卒業式」とのこと。どうやら、5日はハーバード全体の卒業式(?)であり、その前に学部、スクールごとの儀式を行うみたいだ(推測)。

メモリアル・チャーチから出てきた学生たちは、ぞろぞろと行進をして、Widener図書館前のスロープへ向かっていった。そして、大学の旗が取り付けられた図書館の前で、総勢約1,500名の記念撮影。
とても一人一人の顔が映るとは思えないが、卒業生全員での写真撮影はとても迫力がある。


で、その写真撮影の最中、図書館の前の卒業生も、それを後方の芝生から見守っている家族たちも、やたらと携帯電話を片手に騒いでいる。

「こんなときに何を電話してんだ?」って思っていたら、「〇〇~、お前の写真を撮りたいんだが、どこにいるんだ?場所を教えろ~!」、「△△~、お父さんとお母さんは右側の大きな木の下にいるぞ~。お前も、こっちに手を振りなさい~!」と、後方で見守っている家族たちは大興奮であった。



多様な人種、民族、国籍で構成された卒業生の顔は、みんな自信と将来への希望に満ち溢れているように見えた。きっと多くの人たちは、これから世界の至るところで、さまざまな形でリーダシップを取るような立場になるのだろう。それは、類まれな才能を持ち、恵まれた環境で特権的な教育を受けたものの責務であろうし、きっと多くの人たちは自発的にそのような道へ進むのであろう。

是非とも、その磨かれた才能と、大学で培った知力、リーダーシップ、ネットワークを活かして、特定の個人・組織・国の利益の追求に走るのではなく、世界のさまざまな問題の解決に、幾分でもその力を注いで頂きたいものです
(すみません、学長の訓辞みたいに偉そうで。すみません、人任せな感じで。というか、言うだけなら誰でも出来ますしね)