2009年4月5日日曜日

社交会入門!?

週末、友人が所属する大学ジャズバンドの演奏会に参加した。
「Spring Swing & Dance Night Concert」と題されたこの会は、
生バンドの演奏の中、皆で夜中までSwingを踊るためのイベントである。

会場は、Dudley Houseという大学内の学生寮。
寮とは言っても、大きなダイニングホールなどがあり、
日本の学生寮とは大分雰囲気が違う。

まあ、そうは言っても、大学内での開催だし、何も考えず気楽に、
普段通りのカジュアルな格好をしていった。

ところが、、、、

会場には、ドレスアップした男性・女性が溢れていた!
普段は思いっきりラフな格好をしている学生も、
男はスーツやタキシードをまとい(蝶ネクタイもいた)、
女性は大人びた(!?)ドレスを着ている。

もちろん、自分みたいにカジュアルな参加者もいたけど、
全体の6割、7割はドレスアップしていたのではないか?


そして、いざダンスタイムが始まったら、
これまた、Swing、その他もろもろをカッコ良く踊る輩が
ゴロゴロ溢れていた。
しかも、夜が更けるにふれ、ダンスフロアが込み合っていく。
中には、「セミ・プロですか?」と聞きたくなるほど、
華麗に踊るカップル(含む、男同志)が沢山いた。

会場はまさに、
アメリカ青春映画の一幕を垣間見る様であった。


もちろん、一部ではあろうが、大学生のころから
こんな世界に慣れ親しむ米国(ハーバード?)学生には、
社交性の面で敵うわけはない。


まあ、そうはいっても、自分は思いっきりカジュアルな格好で、
みんなにまみれて、ハチャメチャSwingを踊ってきた。
カッコ良くダンスを決めるのは、まだまだまだだが、
とても楽しい時間を過ごせて、いい経験になった。


米国で、ダンスパーティに参加する際は、
ドレスアップしていきましょう!



ワルツとタンゴが得意な自分の教授(英国出身)は、
↓を3~4回見たとのこと。

2009年4月3日金曜日

3度目の正直(講義)

3月31日、今学期3回目(通算4回目)、そして、
こちらで最後になるかもしれない講義をさせてもらった。
「Environmental Science andTechnology」という、
環境科学&工学専攻の学部生のコア授業にて、
「リモートセンシングの基礎」を講義。

実はこの内容は、去年4月の同講義(⇒ リンク)、
今年2月の別講義(⇒ リンク)とほぼ同じである。
すなわち、この内容を話すのは3回目。

ただ、これまでは15人~20人程度の小さなクラスであったが、
今回は75人の大クラス。
しかも、この講義の担当教授は、授業の内容や進行にとても気を配っており、
学生にも人気の教授(クラス)だ。実際、彼のクラスはとてもダイナミックで、
学生とコミュニケーションをとりながら、講義を進めている感じである。


これまでの自分が担当させてもらった講義は、
先方から依頼を受けての講義だったため、結構気楽だった。

しかし、今回は無謀にもその教授に、「自分に講義をさせほしい!」と
こちらからアピールし、一回分を担当させてもらうことに至ったため、
自分が下手な講義をして、教授の評価を下げる訳にもいかず、
トルコ出張中も時間を見つけては講義の用意をしていた。

トルコから戻って来てからも、講義の練習の日々であったが、
その最中、何度も学部生75人+その教授のことを思い出しては、
「いっそのこと逃げ出したい!」と日々考えていた。

「そんなんだったら、最初から志願するな!」という感じであるが、
自分が教授にお願いした学期初めの1月頃は、
受講生がそんなに多いことは予想できなかったし、
また、その教授が教育にそこまで情熱を傾けているとは
知る由もなかった…。


今回は3回目の講義だが、
パワーポイントのテキスト・図表、言葉の一言一句、
全てに対して、「これでもか!」という位、
気を使って周到に修正を重ね、何度も何度も練習した。

練習のたびに、自分の英語発音・リズムの悪さに思いっきり凹み、
そのうち講義資料に対しても不安になって行き、
(大げさだが)どん底まで落ち込んでは、
「めげてる時間など無い」と立ち上がり、また練習、そして凹む、
の繰り返しで若干辛かった。


実際、去年の初講義の時から合計すると、
たった90分の講義のために、
ここまで用意する人はいないだろう?
という位、
時間をかけて用意&練習を重ねた。
(自分の容量の悪さも時間がかかった原因ではあるが…)


そして3/31、本番を迎えた。
春休み明け一発目の講義であったが、
学生はほぼ全員出席していた模様。

そして、なんとか無事に、90分の講義をやり遂げた。


前回の講義(⇒ リンク)の後に掲げた以下の課題も概ねクリアできた
(⇒ 一部、スライドのじか読みをしてしまった…)。

 ・ スライドのじか読みは避ける
 ・ 学生をもっと引き込んで、質問しやすい雰囲気を作って、
   最低でも4つは質問させる



前回と同様、講義の感想を紙に書いてくれるよう、
学生も求めたところ、18人が提出してくれた。
任意(成績にも全く反映されない無記名形式)にもかかわらず、
25%の提出率はまずまずといったところ。


任意なのに、感想を書いて、提出してくれるという時点で、
「ポジティブで、優しい学生」というバイアスがかかっているが、
その意見は驚くほど好意的であった。

その内容は、
“とても楽しい講義だったし、多くのことを学んだ!”と、
really enjoyedやvery intersting, great, wonderfulという
超ポジティブな単語が連発されていた!

その理由として、
“充実かつ有益な情報”が“きれいなスライドを使って”、
“理解しやすく整理されていた”ことが挙げられていた。

しかし、それ以上に、
“質問が随所に散りばめられており”“インタラクティブに”、
“学生たちを講義に巻き込んでいた点”
を評価するコメントが多かった。


「インタラクティブ(双方向性)」は、
「ライブ感のある講義 (⇒リンク)」で書いたように、
多くのハーバードの教授たちが講義で実践していることであり、
今回の講義を担当するにあたり、自分が掲げた目標の一つであった。
特に、この講義の担当教授は、
「いかに、インタラクティブな講義を展開できるか?」を常に追求しているので、
自分もそれを意識せざるを得なかった。


そして、今回の講義で、自分が心がけたことは以下の通り。

■ 講義の随所随所で、学生にクイズ形式の質問をする。
 ⇒ もちろん、ある程度学生が答えられそうなものを質問し、
学生が答えたら、「その答えを待っていたのだよ!」と言わんばかりに対応。

■ 何かのメカニズムを説明する際、
論理的かつ段階的に説明するのは当たり前であるが、
その時に、「Aのためには、Bが必要である。
では、何故、そしてどうやってBを使うのか?
なぜなら、、、、」
と段階ごとに、学生(自分)に問いかけ、そして、
それに対する回答のかたちで、説明を続ける、ことを繰り返した。

すなわち、説明の最中、ひたすら"Why?"、"How?"を連発した。

■ 質問が来たら、学生のところまで近づく。
 ⇒ とても教壇(?)が大きな教室だったので、
近づかないと学生の声がクリアに聞き取れなかったためだが、
それなりに“動き”ができて良かった。

■ あまり達成できなかったが、
(講義をちゃんと聞いていてくれる)学生一人一人の顔を見て、
語りかけるように話す。


当然と言えば、当然のことばかりだが、
これらのことを強く意識して、実行したせいか、
はたまた単なるお世辞なのかもしれないが、
「とてもフレンドリーな講義!」と評価してくれた学生もいた。


さすがに今回は3回目の講義だし、相当な時間をかけて用意してきたので、
自分としては「報われた。。。」感じで嬉しかった。


もちろん、同時に、改善に対する建設的批評もいただいた。

予想通り、「英語が分かりづらい」、「発音・文法をもっと勉強すべき」とのこと。
やはり英語圏で講義をする上で、きちんとした英語を喋れることは必須条件。
これらの意見を真摯に受け止め、今まで以上に英語の上達に務めねばならない。


あと、コメントシートを眺めていて思うのは、
学生一人一人、それぞれ違った味方をしている」ということ。

自分は、日本で講義をしていた時から、
常に学生にコメントシートを書いてもらっているが、
これは常々実感すること。


講義スピードに関しても、「ちょうど良い」という学生もいれば、
「もっと早くても良い」という学生もいる。
興味を持つポイントも、一人一人異なる。
「ここはあまり面白くないかな?」と思ってた箇所が
自分の思惑とは反対に、学生の評判が良かったりもする。


今回の講義では、多くの学生が自分の質問に答えてくれたし、
学生からの質問も沢山受けた。そして、コメント・シートにて、
(一部ではあるが)学生の生の感想を聞くことができた。

こちらに来て4回目、そして、
(そうじゃないことを願うが恐らく)最後の講義で、
やっと学生とつながりを感じる、
インタラクティブな講義を体感できた気がする。


さすがに、一年前の初講義と比べると、我ながら、
説明の仕方・英語の面で大きな進歩を遂げたと思う。
やはり基本は、ステップ・バイ・ステップ。
時間がかけて、ゆっくり進むしかない。


今回の収穫を糧として、
次回講義をさせてもらうときは、
もう少し短時間で用意できるようになりたい。
(じゃないと体が持たない(笑))


この数週間、講義の用意に時間をかけ過ぎたので、
これから、溜まりに溜まった仕事・メールを高速処理せねば。


↓ よ、読みたい。。。