2008年3月11日火曜日

自分のとらえ方次第

最初に「米国で仕事や研究がしたい」とぼんやりと思い描いたのは、10年前。ESRI社のGISトレーニングプログラムでカリフォルニアに滞在していた時だ。その後、徐々に「GISの先進的な機関で研究したい」と目標に変わっていき、大勢の方々の多大なるサポートのお陰で、自分は米国で在外研究する機会を頂いている。言わば今は、自分の中での「夢の舞台」に立たせてもらっている、のである。本当にとても幸運なことで、いろいろな方々に感謝しても感謝しきれない。

しかし、、、何だか気持ちがすっきりしない日が多い。
大学の環境、周りの人々は申し分ない。むしろ今の自分の身に余るほどである。

原因は、「早く環境に慣れなければ」「喫緊に英語のレベルを上げなければ」「書籍をたくさん読んで自分の知識不足を補わなければ」「来週〆切のポスターを仕上げなければ」「日本の先生方に報告せねば」「(やり残していた)日本の仕事を早く終わらせなければ」など、「~せねば」という義務感と焦燥感に常に駆られるからである。それに追い打ちをかけるように、日に日に、やるべきことが累積していき身を圧迫する。。。

今まで日本で研究をしていた時も、常に何かに追われていて、いつも同じような感覚を持っていた。しかし、『海外に行くんだ!』という目標のもと、「この論文を提出すれば、、、」「この発表が終われば、、、、」とやってきた。

それで運良く、念願かなって、米国に来ているのであるが、日本にいた時と同じ感覚だ。平日はもとより、土日もこのような義務感と焦りに駆り立てられ、せっかくの環境を十分に活かしているとは言えない状況が続いている。やはり、この義務感と焦りの中では、小さくまとまりがちだ。せっかく目黒先生からは「小さい研究成果を目指すのではなく、でっかいものを手に入れてこい!」と送り出して頂いているのに。
(こちらの状況を見抜いてか、先日、先生から「あせらず、無理せず、着実に」というメールをもらった。さすがである。。。)



「幸せや楽しさは、絶対的に主観による」
その状況をどう捉えるか、が大事なのであって、どこで何をしているのかはさほど問題ではない。
常に生き生きしている人は、どこで何をしていようが変わらない。それはどんな環境で何をやっていても、言えることだろう。例え自分が目指していた環境に身を置いても、それを楽しめるかどうかは自分次第である。

これからは、駆られるのではなくて、楽しみながら追っていこう。やはり同じことをやるなら、義務を感じているより、自分で追っている(気になっている)方がモチベーションも格段に上がる。結果も自然とついてくるだろう。

渡米前に『佐々木かをりの手帳術』(日本能率協会マネジメントセンター)を読んだ(ミーハーにも手帳まで買ってしまった。。)。本書では「参加100%」という概念を提唱している。やはり何かをするなら、積極的にどっぷり浸かって、楽しみながら進めていった方が効率はいいし、質も絶対的に向上する、と。



至極当たり前のことだが、すべては自分のとらえ方次第。
まずは「やることがいっぱいあって嬉しいな!」と自分に言い聞かせよう。最初は、たとえ楽しい「フリ」であったとしても、その気になっていくのが人間の特性(らしい)。
「have to」「must」を、「want to」「will」「can」へ変えていこう!




≪写真≫ 雪の日のJ.F.KパークとLarz Anderson Bridgeから眺めるCharles River。本文とはあまり関係ない。。。。